親の健康管理、離れて暮らす子どもができること——見守りサービス比較

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれます。

離れて暮らす親の心配が、じわじわと大きくなってきた

両親は大阪の実家に二人暮らし。僕は東京在住なので、普段は月に一度電話するくらい。帰省は年に2〜3回。

父が70歳、母が67歳になったあたりから、電話口での話が変わってきた。「あんた、この前隣のおばさんが転んで骨折してな」「そういやお父さん、最近物忘れが増えてきたみたい」。話題が健康の話になる割合が増えてきた。

去年の秋、帰省したときに父が「最近夜中に一人でトイレ行くとき、暗くてちょっと怖いねん」と言った。転倒リスクが頭をよぎった。高齢者の転倒は骨折、骨折は入院、入院は筋力低下、という連鎖が怖い。

そのあたりから、見守りサービスの導入を真剣に検討し始めた。

候補を3つに絞り込む前に、まず「何が心配か」を整理した

見守りサービスといっても種類が多すぎる。闇雲に調べても混乱するだけだったので、まず「何が心配なのか」を紙に書いた。

  • 外出中に転倒して動けなくなる(屋外の緊急事態)
  • 自宅内で倒れていても気づかれない(屋内の孤独死リスク)
  • 認知症の初期症状が進んでいないか(日常の生活パターンの変化)
  • 夜中のトイレで転倒(屋内の転倒リスク)

この4点を念頭に、ALSOK・セコム・みまもりCUBEの3サービスを比較した。

ALSOK「HOME ALSOK みまもりサポート」

大手警備会社のALSOKが提供するサービス。月額料金は基本的なプランで月1,650円〜(別途初期費用・機器費用)。

特徴は「緊急ボタン」と「駆けつけ対応」だ。専用の携帯端末(小型でシニアが持ち歩きやすいもの)のボタンを押すと、ALSOKのオペレーターと繋がり、状況に応じて警備員が現地に駆けつける。

外出中の緊急事態に対応できる点が大きな強み。デメリットは「本人がボタンを押す」という前提が必要なこと。転倒して意識を失った場合や、認知症でボタンの存在を忘れた場合には機能しない。

実際にALSOKの営業担当者に話を聞いたところ、「緊急ボタン端末を持ち歩かせることが一番大事なので、使いやすさと充電忘れのサポートが課題になるお客様が多い」とのことだった。

セコム「セコム・ホームセキュリティ」(見守りオプション含む)

セコムは総合ホームセキュリティの中に、高齢者見守りのオプションがある構成。基本プランに「救急安心センターおおさか」などの外部サービスを組み合わせる形。

見守り専用で契約するよりも、既存の防犯目的と合わせて使うケースが多い。月額は機器費用・プランによって幅が大きく、一概には言えないが目安として月3,000〜5,000円程度。

両親の実家はすでに何十年も前からセコムに加入していたので、見守りオプションの追加も検討した。ただし担当に聞いたところ、「毎日の生活パターンを継続的に記録する機能」は別サービスとの連携が必要で、単体で認知症の変化を把握するには不十分とのことだった。

みまもりCUBEを実際に設置した話

最終的に導入したのが「みまもりCUBE」(旧BOCCO emo、現在はユカイ工学が提供)だ。

月額550円(税込)で、Wi-Fiに接続するだけで使える小型デバイス。家の玄関や冷蔵庫の前など、毎日必ず通る場所に設置して「センサーで動体検知→アプリに通知」という仕組みだ。

決め手になったポイントが3つある。

一つ目は「本人が何もしなくていい」こと。緊急ボタン型のサービスは本人が操作する必要があるが、みまもりCUBEはセンサーが自動で検知する。両親が意識しなくても、毎日の生活パターンを把握できる。

二つ目はアプリの通知が直感的にわかること。「今日8時に冷蔵庫の前に動きあり(起床確認)」「今日は15時まで動きなし(いつもより動き少ない)」という形で通知が来る。異常な沈黙があれば「いつもと違うな」とすぐわかる。

三つ目は設置の簡単さ。電源を入れてWi-Fiに接続するだけで動く。父でも一人でできた。

実際の設置と使い始めて3ヶ月の正直な感想

センサーを3箇所に置いた。玄関ドア前(外出の確認)、冷蔵庫の取っ手横(朝食の確認)、廊下のトイレ前(夜中の活動確認)。

設置後1週間で、両親の生活パターンが見えてきた。父は毎朝7時ごろに起きて冷蔵庫を開け、9時ごろに外出して14時ごろに帰宅するというリズム。これが「基準」として頭に入った。

2ヶ月目のある日、いつもは9時台に来るはずの外出通知が13時になっても来なかった。少し心配して電話したら、体調を崩して一日中寝ていたとのこと。深刻な状況ではなかったが、「気になって電話できた」こと自体が見守りサービスの価値だと感じた。

弱点もある。センサーの検知精度はいいが、「転倒して動けない」と「ソファでゆっくりしている」の区別はできない。動き自体はあるから通知が来ない。完全な安心にはならないが、「異常な無活動」は検知できる。

3サービスを比べた結論

3つのサービスは目的が異なる。

外出中の緊急対応なら、専門家が駆けつけてくれるALSOKが強い。ただし月額1,650円〜の他に端末費用がかかり、継続的なボタン携行が必要。既存の防犯セキュリティを使っている家なら、セコムのオプション追加が手軽。

「毎日の生活パターンを把握したい」「本人の負担なくさりげなく確認したい」なら、みまもりCUBEが最もコスパが高い。月額550円で離れていても日常の変化に気づける。

理想的なのはALSOK(緊急時)+みまもりCUBE(日常見守り)の組み合わせだが、両親を説得して複数のサービスを導入するのは現実的ではなかった。まず「さりげなく始められる」みまもりCUBEを入れて、慣れてもらうことを優先した。

見守りサービスを導入して気づいたのは、「何かあってから後悔する」よりも「何もなくても安心できる」ことの価値だ。月550円で、東京にいながら毎朝「今日も動いているな」と確認できる。その安心感は値段以上だと感じている。

※本記事は個人の体験に基づく情報提供であり、医療的助言ではありません。健康上の懸念がある場合は、医師にご相談ください。

タイトルとURLをコピーしました